2007年02月24日

お引越し

 新居は大分前に建てたけども、入居せずに放浪していました。
 というわけで新居はこちらhttp://siraisa.seesaa.net/
 ブックマークやはてなアンテナに登録してくださっている皆様、こちらで登録し直してくださいまし。
posted by いさや at 01:55| Comment(16) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月28日

あまり1


 0.1.2.3.5.8.13.21.34.55.89...
 無限の過去が未来の一点で収斂し無に帰す様。


 1.1.2.3.5.8.13.21.34.55.89...
 過去の一点から始まる未来の無限性を表す様。未来は過去と現在の和で示され、現在は未来と未未来に対して二重の影響を持つ。


 38が系譜を見つめている。自身の出生に思考をめぐらせているうちに38はただの38個の点になってしまう。真理の揺り篭に抱かれながら。
 次第に霧散しゆく意識の片隅に超越者の仮定を見る。



数列ネタバレ
posted by いさや at 23:31| Comment(13) | TrackBack(0) | 物書き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

10 桜の木の下で

 君がいなくなったのは三年前だった。またね、と君が振り返り僕に手を振った一瞬に、君はトラックに撥ね飛ばされた。それから僕は一時も君を忘れなかった。だというのに君は!
 君は桜の木の下で、道行く男という男に猫撫で声で甘えている。不思議と気味悪がる人はいない。
「ねえ、指輪が欲しいわ。小さなダイヤの、可憐で上品なの」
 ときどき君はボウと空を見上げる。桜の葉はすっかり生い茂り、裏の体育館から部活動の声が聴こえる。君は何かを思い出すように左の薬指を擦ろうとするが、そもそも薬指がないことに気付く。
 もし、僕が君にそれを見せたら君は僕を思い出すだろうか。思い出したら、君は満足していなくなってしまうのだろうか。だとしたら、哀しい。だけど安心して欲しい。君の薬指と指輪は、清潔なガーゼを敷いたガラスケースの中にしまって大事にしている。指は大分くちてしまったけど、指輪の輝きだけは損なわれてはいないよ。
 あともう少しで、君の薬指は完全になくなる。そうしたら君に指輪を返そう。指輪を填める指さえなければ、君はきっと!
 約束の場所は体育館裏の桜の木の下。夜明けに君が眠るその隙に、指輪をそこに埋めておこう。



 お題10
 牛歩の如く進めているけども、進んでいるだけマシということで。いや、何がマシなのだか。
 次は「思い出せない約束」
posted by いさや at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説書きさんに50のお題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

回転するせかいのはてな

 無数の回転するせかいのはてなが、ある一点で出会い相互に引き合いながら多軸的に回転し離れて行くが、そこで交された会話は場に蓄積される。
「水平線にたなびく紫雲が硝子のやどかりにノスタルジーを想い起こさせるとき、海より静かに寄せる沫から弾ける空気の行方はどこか」
「ある個体の夢に取り残されたこびとが白霧の森を歩くのに使う樫の杖の在り処は」
「湖面に煌めく光の滴の総量が弾ける以前よりも少ないのは何故か」
「流れ星に放たれた三つの願い事が三重の螺旋を描いて空に昇る過程で互いが互いに掛ける言葉は何か」
 蓄積される記憶の中に、あらゆる疑問を試すモデルが構築される。回転するせかいのはてなが疑問を吐露し尽くしたとき、ついに臨界点を迎え、宇宙は生まれた。
 しかしその間際に生まれたはてながいくらか、自身の抱える疑問を口の中で反芻しながら駆けてくるのだが、創世に間に合わない。故に今でも宇宙の裏側では、回転するせかいのはてなが、我々には考えつかない疑問を自身に問うているのだ。
posted by いさや at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 物書き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あるバンド

 ぼくらはバンドを組んでいる。ぼくがドラムだ。
 それは激しい曲でスネアやシンバルをじゃんじゃん鳴らすんだ。エレキの子もベースの子も、みんな。ぼくはドラムだから一番後ろにいて、全員の様子がわかる。足でリズムを取るキーボードの男の子、ぴょんぴょん跳ね回るボーカルの女の子、闇に沈殿する観客。誰のとも知れない汗がスポットライトの中で弾けて、なんだか、とてもたのしい。とても気持ちよくって、ぼくもドラムをますますじゃんじゃん叩く。一番好きなのはサビに入る前で、周りの音がふっと弱くなって一番目立つ。だから、つい、早く、力強く、叩いてしまう。そしてするりとボーカルの女の子が旋律を奏でて、ぼくを含めた周りが盛り上げる。細かい刻みが疾走感を掻き立てるけどボーカルの女の子はゆったりと、幅と深みのある声で歌いあげる。声は一つの楽器だ。そんなとき、ぼくは女の子に寄り添うようにドラムを奏でてしまいたくなる。だけど、それはメンバーの全員が思っていることで、お互いが思っていることも全員が知っている。だからぼくらはなんとか抜け駆けをしようと音をじゃんじゃん鳴らす。だけどボーカルの女の子はぼくらみんなが好きだと言うからぼくらはやきもきしてしまう。
posted by いさや at 23:17| Comment(7) | TrackBack(0) | 物書き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

 ようやく立ち上がることのできた子供は、何度も転びながら道を行く。幅の広くて果てのないそれは道と称ぶには不確かであるが、子供にとっては紛れもなく栄光と幸せに続く道であり、また、それはたしかに続いているのだ。
 子供は年月を経て成長する。まず最初に知ったのは道徳だった。道徳を得て未熟だった眼はより輪郭の確かな道を映し、道は思っていたよりも狭かったことを知る。次に畏れを知り、悪徳を知る。
 知は世界の真実を次々に暴露する。ときに暴力的に、ときに囁くように。かつて道の果てに夢見たものの何と稚拙なことか。
 こんなことを知りたかったんじゃない! 盲目的な唯物科学主義の使徒が、高らかに、高圧的に、少年の限界性を宣告する。きみはなあんにもできない。不可能性の具現だ。きみはなんとちっぽけなことか。無力なことか。屈服したまえよ。さあ、さあ! 使徒は首に腕を巻き付ける耳元で囁く舌をうごめかせる体に手を這わせ侵入し少年をぐちゃぐちゃにしてしまう。内蔵がとろける音は聴こえるか。骨は折れたか。使徒はそれでも少年を犯す。少年は口もきけない。精根尽き果てた体をたたせてしかしそれでも精を絞り尽して尽してなお犯し続ける。
posted by いさや at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 物書き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月27日

三行日記202

 クリスマスはサンタ服で店頭販売したり加工場に引き篭ったりでした。
 千個ぐらいあったケーキが目の前でがしがし売れていくのは壮観なものです。
 最後の一個は大学生の集団がお買い上げ。時刻は22時過ぎ、いつの間にかスタッフ全員が店頭に並んでいましたよ。
posted by いさや at 02:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 三行日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月18日

三行日記201

 マメBOOKSの朗読会に行くけども、前半で切り上げる。でもすごいよ栗田さん。音声化恐るべし。
 ねむ。
(ネットで調べろとか資料はDLしろという大学の方針についていけないお年頃)
posted by いさや at 01:41| Comment(8) | TrackBack(0) | 三行日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月16日

海底歩行

 超人秋山さんと愉快な仲間たちが誇るオンライン文芸マガジン回廊第九号に拙作を寄稿させていただきました。拙さの光る一品に仕上がっております。みちゃらめえ。
 恵久地健一さんの素敵表紙だけでおなかいっぱいになること請け合い。ありがとうございました。



kairou_09s.gif
(右側のバックナンバーからどぞ)
posted by いさや at 13:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 物書き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月14日

ラムネ

 ついに私たちは岬の先端に冷蔵庫を見つけたのでした。
「見ろ、冷蔵庫だ!」
 兄は駆け出し、勢いよくドアを開けますが、すぐに溜息をついて閉めてしまいました。兄は首を横に振ります。ああ、もうだめだ。私たちはその場に崩れ、天を仰いで泣き出してしまいました。常夏の青空に私たちの嘆きが吸い込まれて白雲が肥大します。潮風でべとついた髪に涙が滲み込んでぐちゃぐちゃになってしまいました。
 そんな私たちがあんまりうるさかったのでしょう。
 いきなり冷蔵庫が開き、中からペンギンが出てきました。そして、まず最初に、兄の頭をその平べったい翼ではたき、続いて私の頭もはたきます。よちよちとまるい背中を左右に揺らして冷蔵庫に戻った後も、私たちはシンとしておりましたが、ペンギンにはたかれた頭はたしかにひいんやりと冷たくて、ついに私たちはある可能性を思いつきました。私たちは二人で取っ手を握り息を合わせてドアを開けます。すると中にはラムネの瓶が二本、しっかりと冷えておりました。
 それから私たちは岬の先端に腰掛けて、コバルトブルーのビー玉をからんころんと鳴らせました。私たちの頭上を、冷蔵庫から飛び出したペンギンたちが弧を描いて海に飛び込んでいきます。






 発掘2
 前回のタイトル競作「冷気」にと書いてそれっきりだったようです。元のタイトルから遠いのは相変わらずなので新しいタイトルをつけてみる。
 コミックオペラをやりたかったんだろうなあ、と。
posted by いさや at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 物書き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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